- 公務員の病気休暇って簡単に取れるの?
- 休んでいる間の給料はどうなるの?
- 手続きの流れが知りたい
公務員の方で、これから病院を受診してみようか悩まれている方もいらっしゃると思います。
もし病気休暇を取ることになったら、手続きの流れや給与など心配なところはたくさんありますよね。

私も病気休暇を取る際、
初めてのことなので本当に不安でした
この記事では、病気休暇の取り方(給与や手続きなど)について、元市役所職員である私の体験談を元に解説します。
病気休暇を取ることを考えられている方の参考になれば嬉しいです。
病気休暇から退職するメリットなどについてはこちらの記事で詳しく書いてますので、よかったらご覧ください。
公務員の病気休暇・休職の違い
公務員は、心身の不調で出勤が難しいときに「病気休暇」という制度が使えます。
病気休暇の日数を超えたら、「休職」に切り替わるという流れです。
簡単に言うと、病気休暇は診断書1枚で簡単に取れますが、休職に入る際は手続きがもう少し複雑になります。
この後詳しくご説明します。
手続き | |
病気休暇(90日間) | 簡単 |
休職(病気休暇後〜1年) | 複雑 |
休職(休職後1年〜3年) | 複雑 |
※自治体により多少違いはあるかと思いますので、詳細はお勤め先に聞いてみることをオススメします。
公務員が病気休暇を取る際の手続き│必要書類は?
病気休暇(90日間)に必要な書類
病気休暇に入る際は、基本的に診断書1枚で済む自治体が多いのではないかと思います。

入院して休む際なども、診断書を添付して申請することが多いかと思います。
それと同じイメージです。
私は、ある日突然体が動かず市役所に行けなくなってしまったので、まずは1週間有休で休ませて欲しいとお願いしました。
その後、病院を受診し、診断書を郵送で送って病気休暇に入りました。
メンタルがしんどい中、この手続きだけで済んでのは、かなり助かった記憶があります。
病気休暇後、休職に入る際に必要な書類
病気休暇取得後、休職に入る際は、少し手続きが複雑になりました。
私の務めていた職場のケースでお伝えします。
指定病院の診断書を求められた
病気休暇の際は、自分で診断書を出してもらう病院を選ぶことができました。
ですが、休職に入る際は、職場指定の病院を受診し、診断書をもらう必要がありました。
理由としては、
- 医師から見た本人の状況を職場が把握するため
- 職場復帰を目指して定期的に診察するため
などが考えられます。
職場指定の病院でないと、守秘義務により診断内容を職場が把握することができないですもんね。
私の場合、指定病院が遠方であったことや、先生とあまり合わなかったことがデメリットに感じていました。
提出書類が増えた
診断書のみでなく、「休職に関する申し出書」のような書類が2種類ほどありました。
精神的にまだ回復していない状況ですと、このような書類を書くのでさえ負担でした。

休職をとらせてもらうことがありがたいことだと考え、
頑張って書類を書いた記憶があります。
人事担当の上層部と面談
これはかなりしんどかったです。
病気休暇中は、人事の担当者とメールや電話でやりとりをするくらいでした。
ですが、休職に入る際は市の公共施設の会議室で人事課長と面談をする必要がありました。
聞かれたこととしては、
- 現在の体調はどのような感じか
- 病気に至った原因
- 復帰の際は異動したいか
といったことでした。
職場での辛かったことを思い出して口にするのは、なかなかきつかったです⋯。
ですが、人事担当としては知っておく必要があるかと思いますので頑張って話しました。
「休職」となるとやはりハードルが高くなるんだなと感じました。
公務員の病気休暇は最大何日取れる?
いくら公務員といえども、無限に病休を取れるということではありません。
病気休暇と休職の制度について、日数の限度について解説します。
- 病気休暇・・・最大90日間
- 休職・・・最大3年間
病気休暇から休職に続けて入ると、最大3年3ヶ月も取れることになりますね。
ですが、私の務めていた市役所では少し違っていました。
病気休暇を15日残してから休職に入るように言われたので、病気休暇は実質75日でした。(復職時の有休に充てるため)
同じようなやり方をしている場合もあるので、病気休暇を取る際に必ず職場に確認してみてください。
公務員は病気休暇中の給与はどうなる?
公務員は、「病気休暇」と「休職」で給与の支払い額や形態が異なります。
まとめるとこんな感じです。
休暇の種類 | 収入 |
病気休暇(90日間) | 給与の全額 |
休職(病気休暇後〜1年) | 給与の8割 |
休職(休職後1年〜3年) | 傷病手当金(給与の8割) |
- 病気休暇中は、有給扱いなので給与が全額出ます。普通に出勤するのと変わりません。
- 休職に入ると、最初の1年間は給与の8割が出ます。
- 休職後1年が経過すると、無給になります。
ですが、共済から傷病手当金として給与の8割が出るようになります。
最大3年間は無給になることは無いので、公務員の病休制度はかなり充実していると言えますよね。
お金のことは心配せずに安心して病気休暇に入れるのはとてもありがたいことだと思います。
病気休暇の申請・手続きの流れ
病気休暇に入る際の一般的な手続きの流れを解説します。
ですが、予想外にも病気休暇に入らざるを得なくなる場合ももちろんあります。
順番は正直どうとでもなりますのでご安心ください。
病院を受診する
スムーズに病気休暇に入るには、まず病院で診断書をもらっておくと良いと思います。
診断書があれば、休養が必要な状態であることの説明がつきやすいからです。
ただ、私のように病気に気づけなかった場合などは、診断書が後からということもありえます。
そこは柔軟に対応できるはずなので、安心して大丈夫です。
直属の上司に相談する
自分の精神状態が良くないこと、休養をもらいたいことを上司に伝えます。
まだ出勤できている方は直接話すことになるかと思いますが、言いづらければメールでも良いと思います。
私は先に出勤できなくなってしまったので、全てメールで伝えました。
【実体験】元市役所職員の私が病気休暇に入った時の話
ある日突然、朝起き上がれなくなったことにより病気休暇に入る
私の場合は、突然出勤できない状態になってしまったんです。
精神状態がおかしいことには元々気づいていたんですが、
まだ限界ではないだろう・・・
と考え、そのまま出勤し続けていました。
その頃は、パワハラ、理不尽に業務を振られる、クレーム、重い案件を抱えるなどのストレスが多くありました。
さらに、子どもが小さく帰ったら育児・家事に追われていました。
そこで、先に体に限界が来てしまい、全く起き上がれなくなったんです。
直属の上司に連絡
ひとまず出勤できないので、直属の上司に連絡しました。
その時点で私は、限界が来てしまったことに気づき、しばらく出勤できないかもしれないと思いました。
まだ病院も受診していませんでしたが、次のように連絡をしたと思います。
- 今朝、突然起き上がれなくなった
- 仕事においてストレスを感じており、それが原因かと思われる
- 病院は後日受診しようと思っている
- ひとまず、1週間有休を使わせて欲しい
すると上司はものすごく驚いていましたが、了承してくれ、まずはしっかり休むように言われました。
病院を受診し、適応障害と言われる
5日後くらいに、病院を受診すると、”適応障害”との診断が出ました。
適応障害とは、
特定のストレス要因によって、心身に不具合が生じ、日常生活に支障をきたす状態のこと
です。
私の場合、”仕事”が明らかなストレス要因ですので、極力仕事から離れてくださいとのことでした。
できれば職場の人間との連絡も最低限にしてくださいとのこと。
ですので、引き継ぎなどもできないまま、そのまま病気休暇に入りました。

職場に迷惑をかけてしまうことへの罪悪感で、
当初はかなり落ち込んでいました
病気休暇取得から4ヶ月後に退職
病気休暇に入り、自分を見つめ直したことで、退職を決意しました。
休むことで、今後についてよく考える時間ができたので、本当に良かったと思います。
現在ではフリーランスになるという選択をしましたが、
病休中にも準備は進めておりました。
公務員からフリーランスになることに興味がある方はこちらの記事も参考にされてください。
まとめ│公務員の病気休暇は簡単に取ることができる
公務員は、病気休暇→休職の流れとなりますが、病気休暇は診断書一枚で休暇に入れるケースが多いです。
また、私のように突然休暇に入るケースももちろんあります。
引き継ぎはした方がもちろん良いとは思いますが、
精神的にもう限界が来てしまっている場合は無理にしなくて大丈夫です。

私も引き継ぎは結局できないままでした・・・
自分の心を守ることを第一に考えるべきです。
悲しいですが、自分がいなくても、仕事はどうとでもなります。
病気休暇に入るべきか躊躇われている方、
自分の心を守ることを一番に考えてくださいね。
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