公務員を辞めたいけど、まだ決意しきれていない方は、たくさんいらっしゃると思います。
- 公務員を辞めたいと思ってるんだけどなかなか行動に移せない…
- 実際に辞めた人の話も聞いてみたいなぁ
私もなかなか行動に移すことができなかった1人です。
実際に辞めるまでは、
辞めて後悔したら嫌だな…
という不安がありました。後悔するかどうかは、辞めてみないとわかるわけがありませんよね。
辞めるかどうか迷っている方にとって、実際に辞めた人たちの話を聞くことは、行動を移すキッカケになるかもしれません。
逆に、辞めない方がいいという決断に至ることもありえます。
この記事では、私が市役所を辞める決断をするまでの経緯や、辞めた後に思うことなどを書いています。
迷っている方に、参考として読んでいただけると嬉しいです。
市役所を辞めたいと感じていた理由
人間関係が最悪だった
市役所は数年おきに必ず異動があるため、人の入れ替わりはかなり激しいです。
ですが、11年間勤務した中で、人間関係が良かった時期というのはほんの一時期(トータル1年半くらい)しか無かったんです。。
パワハラをしてくる上司や、話かけてもあまり返事をしてくれない人など、人に気を遣うのが結構しんどかったんです。
この人もいつか異動になるから我慢しよう…
と思うことで、なんとか耐えていましたが、組織で行う仕事なので人間関係は切り離せずしんどかったです。
年々感じ続ける人手不足で、今後が不安になった
私が入庁した当初は、若手で辞める人なんて全くいませんでした。
ですがここ数年、率先して仕事をしてきた若手の人たちが続々と辞めていっています。
人事担当も慌てて採用人数を増やしたりしているんですが、優秀な人材は民間に取られてしまい、なかなかいい人がウチに来ない…と言っていました。
そんな中で、
- 今後、各部署で人員を増加することはほぼ不可能だということ
- 会計年度職員も減らしていく方向性である
というお達しが人事担当より来たんです。
財政事情も年々逼迫していることを感じていたので、今後は激務になるうえに、給与も減らされかねない…と不安を感じました。
出産を機に、子どもと一緒にいる時間を増やしたいと思った
私は子どもが2歳になる手前で復職しましたが、保育園に預けてみて、
全然子どもと一緒に過ごす時間ないじゃん…
と日々感じていました。
平日は、18時から就寝時間の21時までしか接することができません。
ごはんを食べて、お風呂に入って、寝るだけですよね。
今は共働きの世帯も多くありますので、考え方はそれぞれだと思いますが、こんなの少なすぎる!って思ったんです。
そこから、在宅勤務ができる企業への転職や、フリーランスへの転身が現実的に考えられるようになってきました。
一度きりの人生なのに、毎日我慢し続けることに疑問を感じた
地方公務員として働いていれば、一般的には平日7時間45分勤務することになります。
週にすると38時間45分です。結構な時間ですよね。
限られた人生なのに、こんなに多くもの時間をつらい思いして働くのは勿体ない、と気づいたんです。
さらに、この勤務時間だけ我慢すればいいという話では無く、休みの日にも仕事のことを思い出して憂鬱になってしまうこともありますよね。
せっかくなら、いつも楽しく生きていたいと、誰もが思っていると思います。
いつも暗いお母さんなのは子どもにとって良くないな…
と思い始めたのも大きなキッカケです。
11年間辞める決断ができなかった理由
住宅ローン支払いへの不安
私は結婚してから、持ち家を購入したんです。
ローンを組む時も、定年まで地方公務員として働くということを前提に組みました。

恐ろしい決断ですよね…
住宅ローンの支払いが発生してしまったことで、
- 公務員を辞めて支払いができなくなったらどうしよう
- 夫1人の収入だけだと絶対無理だよな…
という理由で、”退職するなんてことはできない”と決めつけていました。
”公務員以外で働く選択肢がある”ということに気づくのが、遅すぎたなと思います…
家族を説得できないという不安
もし公務員を辞めるのであれば、夫を説得させなければなりませんでした。
私の家庭は、夫:私の収入がほぼ1:1だったんです。
辞めるのであれば、それなりの収入を得ることが保証されていないと説得できないと思っていました。
フリーランスにも挑戦してみたいけど、私なんかがそんなガッツリ稼げるわけない…
と、願望だけは持っていましたが、自分なんかが実現することはできないな、と考諦めていました。

よく調べもせずに諦めていたので、
その頃の自分に喝を入れたいです!
周囲からどう見られるのかが怖い
今でこそ、市役所を辞めていく若手職員たちも多くなってきてはいますが、ここ2,3年の話です。
それまでは、
こんなに安定した職業を手放すなんて、早期退職する人たちはバカだ!
という風潮があったんです。
もし私が公務員を辞めるなんてことを言ったら、他の職員たちからは嘲笑われるんじゃないか…と不安思っていました。
私はかなり人目を気にしてしまうタイプなので、周りからの評価が悪くなるくらいなら、現状維持でいいやと思ってしまっていたんです。

周りの目なんか気にしてたら何も行動できないと途中で気づきました。
それからは、どうにでも思われろー!というスタンスです。笑
自分なんかが公務員以外で通用しない…という思い込み
新卒から市役所で働いてきていた私にとって、職を変えるなんてことは能力のある人たちだけができることだ、と思っていました。
- スキルも資格も無い自分なんかを採用してくれる会社は無い
- フリーランスでやっていける人なんて、才能がある人だけ
- 自分は市役所のような決められた業務を行うことしかできない
やってみもせずに、”どうせ自分は…”と自分に自信が無くて、逃げていました。
やってみなければ何も始まらないのに、失敗することを異常に恐れていたように感じます。
公務員を辞める決断ができたキッカケ
適応障害になり、病気休暇に入った
11年目のある日突然、朝布団から出られなくなったんです。
当時は仕事や人間関係でうまくいかないことが多く、
- 仕事中に勝手に涙が出てくる
- 常に動悸がする
- 家族と一切話をしない(する気にならない)
- 朝仕事へ行く準備をしてきても、胸が苦しくなり横になってしまう
休みに入る前2ヶ月くらいは、このような症状が現れ始めていました。
十分休養しなければならないフェーズに入っていたとは思いますが、病院に行く余裕もありませんでした。
体が動かなくなって、物理的に出勤することができず、病休に入ったんです。
そこから、
自分には限界が来ている…
と気付き、病休に入ったことが、退職に向けて行動をし始めるキッカケになりました。
このままだと、家庭が壊れてしまうと不安になった
上記でも挙げましたが、休む直前は家族と全くコミュニケーションを取っていませんでした。
家にいる時間でも、
- 明日仕事に行きたくないな…
- またミスをしてしまった…
- あの業務も終わっていない…どうしよう…
と、常に仕事のことが頭の中にあり、ずーっと憂鬱な気持ちで過ごしていたんです。
仕事が辛くて、夫や子どもにも当たってしまっていました。
病休に入ってから、本当に申し訳ないことをしたと、やっと気づくことができました。
当時は、きつく当たられても優しく接してくれていた夫には本当に感謝しています。
家族が円満であることの大切さに気づいたことが、退職への大きな後押しになったと今では感じます。
転職活動やフリーランスについて調べることを通して、希望が持てた
病休に入り、自分を見つめ直す時間が多くできたことで、具体的に調べたり行動に移したりしていました。
実際に行ったことは、
- 転職エージェントと、転職サイトに登録した
- 子どもとの時間を増やすために、在宅勤務中心の企業をチェックした
- 5社ほど面接を受けた
今の時代は、面接をオンラインで受けられる企業がほとんどだったので、病休中でも気軽に転職活動ができました。
採用のお返事をいただいたところもありますが、どこにも縛られずに働いてみたいという思いも強く、最終的にはフリーランスを目指すことにしました。
- 自分に合っている職種は何なのか、自己分析を行った
- いつまでに、どうやって、いくらの収入を得ることが現実的か計画を立てた
- スキルアップのための講座を受ける等、勉強をした
会社に所属すれば、収入はある程度保証されていますが、フリーランスは自分の努力次第です。
住宅ローンもありますので、絶対に諦めずに努力し続け、収入を得る必要があります。
フリーランスになると決めてからは、退職してからスムーズに収入を得られるように、スキルアップに時間を費やしました。
自分の知識が増えていくことで、自信がつきますし、
フリーランスでもやっていけるかも!
と、退職後への希望が見えてきたように感じました。
夫が辞めることについて理解してくれた
病休に入ってから、
実は、市役所を辞めたいと思ってる…
と気持ちを打ち明けました。
すると、意外にもあっさり了承してくれました。
やはり、私の精神状態が明らかにおかしかったと思うので、メンタルを崩してまで続ける必要は無い、と言ってくれました。
正直、夫を説得することのハードルがかなり高かったので、ここで辞める決断ができました。
みなさんのご家族も、精神的に辛い思いをしてまで続けろなんて、なかなか言わないと思います。
正直に、ご自身の気持ちを話してみることからしてみたらどうでしょうか。
辞めた後の私│まだ不安はあるけど、後悔はしていない。
生活防衛資金もあったので、一度退職
最低限の生活防衛資金は貯めていたので、フリーランスに挑戦してみようと、退職しました。
貯金はかなり大事だと思っているので、それが無ければ、もうしばらく病休をとり続けていたと思います。
ですが、”地方公務員”という肩書を一刻も早く捨てたいという気持ちもあったので、病休から4ヶ月後に退職しました。
辞めた後はフリーランスとして活動中
退職後は、主に動画編集やサムネイルなどのデザイン系の案件を受注したり、ライターをしてみたりと、試行錯誤しています。
正直まだ、収入は安定していませんが、少しずつ増えてきてはいます。
収入を上げないと住宅ローンの返済もできませんので、日々努力していますが、毎日楽しいです!!
市役所での辛かった毎日が嘘みたいで、人生が明るくなりました。
子どもに合わせた働き方ができて、最高!
公務員時代は、子どもの調子が悪そうでも、熱がなければ保育園に預けるなんてこともありました…
そんな自分がイヤになったこともあります。
でも辞めた今は、子どもに合わせたペースで仕事ができています。
職場の人に謝罪して回ったりすることも無いので、気軽に休ませることができています。
家族ファーストで働けるのは、自分の求めていた理想の働き方だったんだな、と実感しました。
元の自分に戻れた感じがして、嬉しかった
病休に入る前までは、
- 常に余裕が無い
- すぐに機嫌が悪くなる、イライラしやすい
自分がこんな風になっていってて、仕事のストレスが私生活にまで影響していました。
市役所を退職してからは、すぐにイライラすることも無くなり、常に落ち着いて過ごせています。
元の自分ってこうだったな…
と、辞めてから改めて思いました。
家族との会話も増えて、毎日楽しく過ごせています!!
同じように悩んでいるあなたへ|辞める・辞めないの正解は人それぞれ
体が限界なら、一度立ち止まってもいい
公務員を辞める決断というのは、安易にしていいものではありません。
その後の人生に関わるものなので、何を優先すべきかを慎重に選ぶべきだと思います。
心や体が明らかに悲鳴をあげている状態なら、無理をし続けることは良くありません。
私のように余裕が無くなってしまうと、家族にも嫌な思いをさせてしまいかねないです。
不調を感じながらも、「まだ頑張らなきゃ」「辞めたら負け」と思い込んでしまう人は多いですが、まずは現状を見つめ直す時間をとることが必要です。
私も、ある日、朝突然起き上がれなくなって、”限界が来たんだ、、、”と気づきました。
正直、気づくのも遅かったと思います。
少しでも不調を感じたら、自分を見つめ直してみて、正しい選択をして欲しいです。
選択肢は一つではないと知ることが大事
仕事は、公務員だけではありません!変えようと思えば、いくらでも変えられるんです。
公務員で働いてきた自分が、他で通用するワケない!
そう思う気持ち、わかります。
でも、あなたは辛いと感じながらも、真面目に公務員として働いてきたんです。
条例や規則に沿って丁寧に仕事をしているし、文章を書くことが多いのでライティング能力だってあります。
辞めたい気持ちが強ければ、自分を低評価しすぎずに、少しだけ行動してみて欲しいです。
きっと視野が広がります!!
まとめ│地方公務員を辞める決断してから、行動し続けた
市役所を辞めると決断するまでは、失敗が怖くて行動することができませんでした。
でも、辞めると決断してからは、退職に向かって行動することを辞めませんでした。
絶対に後悔したくないから、がむしゃらに走り続けたんです。
不安を無くすのにも、スキルアップや転職活動など、前に向かって行動し続けるしか無いと思います。
人生を豊かにしたいなら、今の辛い状況を変えるために、行動するべきだと思っています。
自分にとってはどうするのが良いのか、改めて考えてみて欲しいです。
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