公務員の病気休暇はメリットしかない?取り方から転職活動・退職の判断まで元職員が本音で解説

市役所を辞めたい人へ

「有休はもう残り少ないし、でも体はもう限界…。
休職は前歴として残るって聞くし、病気休暇ってどう使えばいいの?」

こう感じているのは、あなただけではありません。

私は市役所で11年間働き、適応障害と診断されて約4ヶ月の病気休暇を取りました。
当時の私も、病気休暇の制度をよく知らないまま「休んでいいのかな」と不安でいっぱいでした。

結論からお伝えすると、公務員の病気休暇は、給料が満額もらえる・ボーナスへの影響が少ない・人事評価のダメージも軽いと、民間と比べてメリットが非常に大きい制度です。

この記事では、

  • 病気休暇のメリット(給料・ボーナス・評価)
  • 診断書を使った具体的な取り方3ステップ
  • 病気休暇中に転職活動していいの?
  • 退職へ向けた判断のタイミング

について、元市役所職員の私の経験をもとにお伝えします。

公務員の病気休暇とは?休職との違いを整理

まず基本を確認しておきましょう。
「病気休暇」と「休職」は似ているようで、制度上まったく別のものです。

病気休暇は最大90日・給料は満額

病気休暇は、病気やけがのために勤務できないときに取れる「特別休暇」の一種です。
取得できる日数は自治体によって異なりますが、多くは最大90日まで取得可能で、この期間中は給料が100%支給されます。

有給休暇を使わなくていいのが大きなポイントです。
体調が悪いのに有給を削ってしまうと、いざ旅行や急な用事のときに休めなくなってしまいます。

休職との決定的な違い

休職は病気休暇を使い切った後に入る「職務を免じられている状態」です。
給料は段階的に減っていき、長期にわたると分限免職(事実上のクビ)になる場合もあります。

  • 病気休暇:最大90日・給料満額・特別休暇扱い
  • 休職:病気休暇の後・給料が減額・職務を免じられた状態

まずは病気休暇を取り、復帰できなければ休職という流れになります。

公務員が病気休暇を取る5つのメリット

公務員の病気休暇は、民間と比べてかなり手厚い制度です。
実際に使ってみて「こんなに守られていたんだ」と驚きました。

① 給料・ボーナスへの影響が最小限

病気休暇中(90日以内)は、給料が全額支給されます。
民間企業は傷病手当金(給料の約3分の2)になるケースが多いですが、公務員は病気休暇期間中は満額もらえます。

ボーナスについては、期末手当は満額支給されます。
ただし勤勉手当は病気休暇が30日を超えると一部減額される場合があります。とはいえ、民間の傷病手当金と比べると手厚さは段違いです。

私は4ヶ月の病気休暇を取りましたが、最初の90日は給料が満額でした。

「休んでいるのに給料が出る」という事実が、気持ち的にも大きな安心感になりました。

② 人事評価のダメージが少ない

「病気休暇を取ったら評価が下がる?」と心配する人は多いですが、短期間の病気休暇であれば人事評価への影響は限定的です。

私がいた職場でも、病気休暇を取っていた仲の良い先輩が昇進しているケースはありました。
制度として守られている以上、過度に恐れなくて大丈夫です。

③ 職場との接触を完全に断てる

病気休暇中は、基本的に職場から連絡が来ることはほとんどありません。
私の場合も、連絡は最低限でしたし、取るにしても人事担当部署でした。
所属部署とやり取りするのは精神的にも辛かったので、ありがたかったです。

毎日クレームや上司のプレッシャーにさらされていると、心がボロボロになっていきます。
物理的に職場と距離を置くことで、ようやく「素の自分」に戻れる感覚があります。

④ 転職活動の時間と余裕が作れる

在職中に転職活動をするのは、時間的にも体力的にも大変です。
病気休暇中は「時間」という最大のリソースが手に入ります。

体調を最優先にしながら、転職サイトを眺めたり、エージェントに登録したりする余裕が生まれます。
焦らず「次の選択肢」を考えるための準備期間として使えるのは、大きなメリットです。

体調が許す範囲で、まずリクルートエージェントへの登録だけでも試してみてください。
私も休み始めた際に登録しましたが、「転職」という逃げ道があるという安心感が生まれました。
焦らなくていい、情報収集から始めるだけで十分です。

⑤ 休職前のクッションとして使える

「休職」は制度上、職歴に残ります。
一方、病気休暇は「特別休暇」なので、転職活動において扱いが異なります。

まず病気休暇で体を休め、それでも回復しなければ休職に移行する、という段階を踏んだ使い方がベストです。

公務員の病気休暇の取り方【3ステップ】

「どうやって取ればいいの?」という疑問に、実際の流れでお答えします。
難しいことはなく、基本的には3ステップです。

Step1. 心療内科・精神科を受診する

まず病院に行くことが最初のステップです。
「心療内科に行くのは大げさかな」と思う人も多いですが、体や心が限界を訴えているなら、すぐに受診してください。

  • 朝、布団から起き上がれない
  • 職場のことを考えると涙が出る
  • 休日も頭から仕事が離れない
  • 家族に話しかけられても反応できない

私が受診を決めたのは、ある朝突然布団から起き上がれなくなった日です。

「もう無理だ」と初めて自分に認めた瞬間でした。

Step2. 診断書を書いてもらう

病院で診察を受けたら、「職場に提出するための診断書をお願いしたい」と伝えましょう。
診断書には「〇週間の自宅療養を要する」などの文言が入ります。

費用は病院によって異なりますが、だいたい2,000〜5,000円程度です。
申請に必要な書類ですので、惜しまずに取得しておきましょう。

Step3. 職場に提出・承認をもらう

診断書を職場(所属長や人事担当)に提出し、病気休暇の申請を行います。
承認されれば病気休暇がスタートし、有給を消化せずに休むことができます。

承認が下りるまでは年次有給休暇を使うケースもあります。
まずは上司か人事担当に相談してみてください。

病気休暇中に転職活動していいの?

「病気休暇中なのに転職活動をしていいの?」という疑問はよく聞きます。
結論からいうと、転職活動自体を禁止する法律も規則もありません。

転職活動は禁止されていないが、注意点はある

病気休暇の目的はあくまで「療養」です。
世間の目があるので、対外的に転職活動していることをオープンにするのはあまりお勧めしません。
また、転職活動をするとしても、体調が悪化するような無理は絶対に禁物です。

  • 副業(公務員はバレると懲戒処分)
  • SNSへの元気な外出写真の投稿
  • 無理な面接ラッシュで体調を崩す

体調を最優先にしながら動くコツ

転職活動は「情報収集」から始めるのがおすすめです。
転職サイトに登録してスカウトを待つ、エージェントにオンライン相談するなど、無理のない範囲で少しずつ動くことが大切です。

「焦らなくていい」と自分に言い聞かせながら、今後の選択肢を整理していく感じで十分です。
病気休暇は、次の一歩を考えるための「準備期間」でもあります。

【私の体験談】病気休暇からそのまま退職した話

私が病気休暇を取ったのは、生活衛生課に配属されていたころのことです。
人手不足で業務量が倍増し、クレームも絶えない日々が続いていました。

ある朝、布団から体が起き上がれなくなりました。

「あ、休んだほうがいいんだ」と、体が先に教えてくれた瞬間でした。

そのまま上司にメールを送りました。
電話をかける気力すらなかったので、メールだけで済ませました。
今思えばそれで正解で、無理に電話しなくてよかったと思っています。

休み始めてから1〜2週間は、罪悪感にうちひしがれて何もできない状態でした。
「休んでいていいのか」「甘えじゃないか」という気持ちが頭から離れませんでした。

転機になったのは、病院の先生の言葉でした。

「仕事のことを忘れるのが一番大事。ゲームでも、ドラマでも、なんでもいいから没頭できるものをしなさい」と言われたんです。

それからは恋愛リアリティ番組や続きが気になる韓国ドラマを見まくりました。
最初は「こんなことしていていいのか」と思いながらも、だんだん休むことに集中できるようになっていきました。
趣味が楽しめるようになってきたころ、ようやく「退職」を本気で考え始めました。

まずは転職エージェントに登録し、面接もいくつか受けました。
でも私の中には「フリーランスとして自由に働きたい」という気持ちがありました。

厳しい世界かもしれないけど、せっかく辞めるなら本当にやりたいことに向かって本気で努力しようと思えました。
正直、「辞めるためならなんだってできる」という自信もありました。

病気休暇中に、資格取得やデザイン・動画編集を少しずつ学びました。
ずるいかな、と思う気持ちもありましたが、体調が戻ってきたからこそできたことです。

退職して今はフリーランスで働いていますが、収入は市役所時代をはるかに超えています。

あの病気休暇があったからこそ、今の私があると思っています。

まとめ|病気休暇は「逃げ」じゃない、自分を守る権利です

最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。

  • 病気休暇は最大90日・給料満額、公務員ならではの手厚い制度
  • まず受診→診断書→職場提出の3ステップで取得できる
  • 転職活動は禁止されていないが、療養を最優先に
  • 退職を考えるなら、病気休暇中にゆっくり判断していい

公務員を辞めることは怖いことですが、私が実際に辞めて感じたのは「思ったよりずっと大丈夫」だということです。
まずは自分の体と心を守ることを、最優先にしてください。

あなたにとっての最善の選択ができるよう、心から応援しています。

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